その19 やってみて分かった海外SFC修行の3つの楽しさ、3つの忘れがちなこと

私はANAのプラチナ・SFC会員を目指して2019年の1月2日から2月11日の間で17レグをこなして、無事プラチナ事前会員、その後SFC会員となることができました。
その行程は「修行」というよりも、
楽しい思い出になっています。


その行程はブログに書きましたが、修行計画の時から修行が終わるまで勘違いやミス、失敗の多さに、改めてわれながらイヤになってしまいました。綿密な計画のもと、粛々とスマートに計画通り修行を行っていらっしゃる方を尊敬します。


しかし失敗だらけの自分ですが、それでも「海外でSFC修行をお勧め」する理由、そしてこれからSFC修行を行おうとお考えの皆様にSFC修行を計画するにあたって、海外SFC修行をお勧めする理由と、重視されないけど「もう少し考えておけば良かった」と思った、ちょっとしたことをお伝え出来ればと思います。




海外SFC修行は3つの楽しみ
その前に私が「SFC修行をする時の前提」にしたのが「その02 私のSFC修行の前提とルート選択」でも書きましたが、以下のことです。

1)1、2月でSFC修行を終わらせること
2)土日祝日で完結する日程にすること
3)ニュージーランド行きをルートに入れること

この条件に当てはめた行程を組むことが前提でしたので、費用のことを意識しつつ、残念ながら費用は二の次になってしまいました。 また1、2月の週末という限られた期間でプレミアム・ポイントを稼ぐ必然性から海外ルートを中心に行程を組むことになりました。
やってみて思ったのは、
海外SFC修行は3つの楽しさがあったと思います。


1.ルート選択を楽しみたい
まず「どこに行くか」、そのルートを考えることが楽しいものでした。
いや、もしかしたら実際に修行を行うことよりも、コスト・パフォーマンスを考えながら、色々とルートを考えるほうが楽しかったかもしれません、言い過ぎ?笑

結果、選んだルートはシンガポール2回、インドネシア、ニュージーランドと沖縄(勘違いの結果、沖縄往復1回と広島片道を追加)です。

シンガポールを2回にしたのは、SFC「修行」というくらいですから深夜到着・早朝戻りの滞在6時間弱という、「本当の弾丸旅行」を経験したいということでした。深夜に到着してどこも観光せず、朝そのまま帰ってくるなんてことは、プライベートではこの先絶対にない!からです。笑

2回目のシンガポールはその逆で、ビジネス・クラスを使った「優雅な?弾丸旅行」を行ないたいという理由です。
恥ずかしながらビジネス・クラスの利用は、数十年前に以前の職場でワシントンに仕事で行って以降ありませんでした。あの頃のビジネス・クラスって、今のプレミアム席と同じくらいのシート・スペックだった気がします。

結局、費用対効果を考えると行き先は限られて来ますが、それは国内ルートでも同じはずです。
那覇やその周辺が人気で運賃が高騰していることを考えると、対等とは言いませんが、路線倍率2倍の国内路線ほどではありませんが、区間基本マイルが稼ぐ事が出来て路線倍率1.5倍の東南アジア、オセアニアは検討する余地があるのではないでしょうか。


2.スター・アライアンス系の航空会社を楽しめる
ルートを色々と考える楽しさ以外にも、海外SFC修行は、私の場合は中国国際航空やニュージーランド航空を利用したようにスター・アライアンス系のANAとは違う航空会社を利用し、その違いを楽しむことも出来ます。


3.海外旅行を楽しめる
私は週末を利用してSFC修行を行うことを前提にしましたが、週末限定でなくてもいいのであれば、そのうちのいつくかは普通に海外旅行をSFC修行と兼ねることも出来る訳です。
仮に週末のように短期間であっても訪問先(修業先)は、一応海外旅行ですから、それなりに「
良き思い出」となるのではないでしょうか。
ニュージーランド・オークランドを実質半日程度でしたが訪れただけでも、ヴァイアダクト・ハーバーのカラッとした気候とハーバーの雰囲気は、気候の違いからおそらく日本では出ない雰囲気では?


国内修行でもルート選択など同じ楽しみがあります。
それでも先ほどのオークランドのように、
日本との違いを楽しむことが出来るのが「海外」修行ルートの醍醐味だと思います。
これから2020年にかけてSFC修行をお考えであれば、是非海外修行ルートをご検討されることをお勧めします。

いや、それすらもいい思い出です(汗)。




海外SFC修行で忘れられがちなこと
失敗だらけながら私がSFC修行を行って、これから海外での修行を行おうとお考えの皆様に、その行程を考える際にちょっと心のどこかに留めて置いて欲しいと思うことを描いてみました。
特別なことではありませんので、期待していただいていたらごめんなさい。


1.プレミアム・ポイントの4万ポイント以上はANAにすること
私はANA以外のスター・アライアンス系の航空会社を2社利用しましたので、ANAによるプレミアム・ポイントは3万2,479ポイントです。勿論、プラチナ会員の資格を得るために必要なANAによるプレミアム・ポイント2万5,000ポイントはクリアしています。

ANAで4万ポイントを超えると、付与されるアップグレード・ポイントが加算されます。
「アップグレード・ポイントとは何か」は、私ごときがご説明するまでもありませんよね。

現段階で、2020年に正規プラチナ会員でSFC会員になる私に付与されるアップグレード・ポイントは14ポイントです。しかしANA便で4万プレミアム・ポイントを獲得すると、翌年付与されるアップグレード・ポイントは一気に24ポイントになります。



欧米への旅行に利用する場合、エコノミー・クラス(アップグレード可能な予約クラス)からビジネス・クラスへのアップグレードは一区間10ポイントですから24ポイントあれば欧米往復で利用することが可能なポイント数になります。
国内線であれば一区間4ポイントでアップグレード出来ます。往復8ポイント必要ですから14ポイントしか保有していないと1往復しか使えませんが、24ポイントあれば3往復のアップグレードに利用出来ます。

このアップグレード・ポイントは2親等以内の「特典利用者登録済み」の方にも適用できます。
海外旅行で2人で利用するには東アジア路線を除いて24ポイントでも足りませんが、国内旅行であれば2人揃ってアップグレードも可能です。
国際線は355日前から、国内線は2日前からアップグレードの申し込みが可能になります。


海外旅行にアップグレード・ポイントを利用する場合、アップグレードを前提に航空券を購入するのであれば、ANAのホームページから対象予約クラスの航空券を選択し、同じ画面の右下の「アップグレード空席情報を反映」をクリックすると、現在のアップグレード状況を確認することが出来ます。


「アップグレード空席情報を反映」ボタンをクリックすると・・・

もし「空席あり」だと、申し込みをすれば、アップグレード出来ます。
ただ、アップグレード・ポイントによるアップグレードの申し込みは、
マイルによる特典航空券の枠と同じ(ANAさんに確認しました)だそうです。考えてみたらそりゃそうです。「アップグレード空席情報を反映」ボタンは、マイルを使ったアップグレードでも使えますから。

それでもマイルによるアップグレードとの違いは、マイルによるアップグレード待ちが出来るのは14日前までですが、アップグレード・ポイントの場合は搭乗直前まで可能だそうです(先ほどのANAさん情報)。


「欧米に行く飛行機でアップグレード・ポイントを利用したいと思っても、アップグレード出来る予約クラスの運賃が高すぎる」とお考えになるかもしれません。確かに高いですよね。

出張などでずっと飛行機に乗り続ける人は別にして、24ポイントのアップグレード・ポイントがいただけるのは、多くの人はおそらく正会員になったこの時だけではないでしょうか。
ですので「ビジネス・クラスをおおよそ半額で利用出来るかもしれない」と、一回くらい利用を検討してはいかがでしょうか。
もっとも「マイル」があれば、ほぼ同じことが出来ますけどね。笑

私を含め現実はなかなか難しいかもしれません。
それでも国内便のプレミアム・クラスへのアップグレードにも利用出来ますので、お得です。


アップグレード・ポイントのその他の利用方法
ANAラウンジへの同行者の入室にも利用出来ます。
国内線ラウンジを使用する場合のプラチナ会員とSFC会員の条件は同じです。


国際線の場合は、プラチナ会員とSFC会員は、若干違いがあります。
プラチナ会員と1名の同行者はアップグレード・ポイントなしで入室出来ますが、同行者2人〜4人まではアップグレード・ポイントで入室出来ます。
その場合でもスター・アライアンス系(ユナイテッドのラウンジなどですね)のラウンジへは本人と同行者1名しか入室出来ません。




SFC会員になると、さらに条件は厳しくなり、アップグレード・ポイントで入室出来た2人目から4人目のANAラウンジへの入室も出来なくなります。




アップグレードやラウンジに使用する予定がないのであれば、SKYコインに変えることも出来ます。
SKYコインは、交換申込日から12ヶ月後の末日までが有効です。

アップグレード・ポイントは、ANAから一方的に付与していただけるありがたい特典なのです。


2.3万プレミアム・ポイント以上の修行は4月以降に実施すること
私は仕事の都合上、2月いっぱいまでにSFC修行を終えざるを得ませんでした。

2020年にSFC修行をご検討されている方で、そうした事情がない方は、4月2日までは3万プレミアム・ポイントをギリギリ獲得して、残り2万ポイント弱は4月2日以降に行うことをお勧めします。


3万プレミアム・ポイントを獲得すると「ブロンズ事前会員」になります。
ブロンズ事前会員として搭乗すると、獲得出来る「
マイル」(プレミアム・ポイントではありません)が僅かながら増えるからです。

飛行機に実際に乗ると、「マイル」が加算されますが、マイルは計算式に基づいて加算されます。計算は「フライト・マイル」と「ボーナス・マイル」のそれぞれについて行われ、両方のマイル数が合算されたものです。

ブロンズ事前会員になると、「ボーナス・マイル」部分の「プレミアム・ステイタス」がゼロだったものが「40%に加算されるのです。

さらにANAクレジット・カードのゴールド・カードを保有していればさらに5%加算されます(ANAプラチナ・カードはもともと50%加算)。
ちなみにブロンズ等のステイタスがなくても、ANAクレジット・カードを保有していれば、この「プレミアム・ステイタス」は一般カード等は10%加算からプラチナ・カードは50%までカードのグレードによって加算されます。

この話はプラチナ会員・SFC会員となった後も、どんどん飛行機に乗る予定がある方は関係ありません。
SFC修行をした後は、飛行機に乗る機会がひと段落する方は、SFC修行をしている間に少しでも多くマイルを獲得すべきです。マイルが少しでも多く加算されるスケジュールを考えて修行すべきではないでしょうか。


3.座席指定は座席評価を見てから
SFC修行のプランを立て、航空券を購入した段階で、座席指定を行うと思います。
その時、隣に人がいないとか「窓側(通路側)がいい」、若しくは出口に対して「前方や後方がいい」ということで、大体座席をお決めになっていらっしゃると思います。

私はブログにも書きましたが、2月9日に最後のSFC修行としてニュージーランド航空(NZ090便)のプレミアム・エコノミーを利用しました。座席はプレミアム・エコノミー最後部の窓側25K。

サービスも座席も十分満足出来るものだったのですが、遅い時間?早朝?朝食サービスが始まる時間の数時間前から隔壁の裏側のギャレーで朝食準備が始まると、皿や瓶といったガラスがぶつかり合う音の大きいこと。通路側でなく、窓側の席であるにも関わらず、かなりの大きさで聞こえてくるのです。
実はギャレーとの隔壁は完全に塞がれておらず、少し隙間がありました。そこからかなり大きな音が漏れて来たのです。ビックリしました。

これは座席選びの失敗です。
トイレに近いところも、順番待ちで隣の通路で人が立っていたり、開閉の音が聞こえたりして落ち着きませんよね。


SeatGuru
そうした「飛行機の座席選びの注意点」がWebにあるか探していたところ、” SeatGuru”という英語サイトを見つけました。

航空会社名と搭乗日、便名を入力するだけですから、英語が苦手な私でも調べられます。

例えば"ANA"と入力すると、"ANA"はもちろん、"Aegean Airlines"や"Japan Airlines"などたくさん候補が出てくるので該当するものをクリックします。
とりあえず"nz"と入力すると「ニュージーランド航空」1つが候補として出ます。あとは日付(カレンダーが出ます)、便名("090")を入力。
検索結果は下の方に出て来ます。
検索結果の“view map”をクリックすると、大きく座席図が現れ、そこに白以外に赤、緑、黄色で表示された座席があります。
下にスクロールしていくと、右下に”Seat map key”と、座席表の手がかりになる項目が書かれており、色のついた座席について「良い席」「注意すべき席」「悪い席」「評価が混在する席」と書かれています。



あれ?
今、これを書くために改めて私が乗ったNZ90便を開くと、25kは「普通の席」となっています。
SeatGuruを見つけた時は、この席が“may be bothersome(「煩わしい、うるさいかも」)”とされていたので「ああ、やっぱり」と思ったのですが・・・?

NZ90便は、61Aや61kが「悪い席」と指摘されています。
そんなことは余程の飛行機マニアでないと分からない情報ですよね。その他の悪い情報では飛行機によってはリクライニング出来ない席もあるみたいです。

私はこのニュージーランドが最後のSFC修行だったので、その時の経験を活かすことは出来ていませんが、次に国際線に搭乗する際には、事前に席を、この”SeatGuru”で確認するつもりです。
海外修行を行う修行僧の方には参考になるのではないでしょうか。


以上、大した情報ではありませんが、私がSFC修行を計画し、チケットを購入した時に「こうしておけば良かった」と思った3点でした。
少しでも2020年SFC修行計画の参考にしていただけることがあれば幸いです。